2024.09.04 日本ワイン

【初夏のワイナリー遠足 あさや葡萄酒】

レコールデュヴァンの人気イベント「ワイナリー遠足」

 

6月29日(土)、梅雨とは思えぬ晴天の日にみんなでバスに乗り
山梨のワイナリーを巡ってきました。

まずは、山梨県・勝沼町にある

大正10年(1921年)創業の老舗ワイナリー「あさや葡萄酒」へ。

 

▼あさや葡萄酒 (麻屋葡萄酒株式会社)

http://www.asaya-winery.jp/

 

専務取締役の雨宮一樹様、工場長醸造責任者の清水勇二様にご案内いただきました。

 

 

 

 

 

 

まずはワイナリーの横にあるブドウ畑へ。あさや葡萄酒では、勝沼や牧丘など8カ所の畑でブドウを栽培。

甲州、デラウェア、モンドブリエ、アリカント、マスカット・ベーリーA、ビジュノワール、メルロー、プティ・ヴェルド、ピノ・ムニエ、サンジョヴェーゼなど13種類の品種を育てています。

そんな中、ブドウ棚に実る、成長真っ只中の甲州ブドウを試食させていただけることに!

まだまだ酸が優勢のとてもすっぱいブドウ。ここからどんどん酸がおだやかになり、糖度が上がっていくのかというのを身をもって体感。このタイミングのワイン用ブドウを食べることはなかなかないので、とても貴重な経験です。

 

 

 

 

 

 

さらに今回は特別に、甲州に傘をかける体験をさせていただきました。

ブドウを雨から守るため、ただの紙ではなく表面に蝋が塗られている傘を、1房1房かけていきます。目標タイムは、1つあたり2秒!みんなで頑張りました。

 

 

 

 

 

 

その後は、誘引の作業も少しだけお手伝い。日当たりや風通しをよくするため、テープラーを使って、伸びた枝をワイヤーにくくりつけていきます。

「日本の農業は世界に誇る技術がある。それが品質に表れます」と雨宮さんがおっしゃっていたのもとても印象的。この努力の先に、美味しいワインができるということをしっかりと体験させていただきました。

 

ワイナリーへ移動し、除梗破砕機やプレス機、タンク、貯蔵庫などを見学。

今は、これから始まる仕込みに向けて、それぞれの機械がちゃんと動くかどうかなどを点検する時期。例年通りだと、デラウェア、アジロンから仕込みが始まるとのこと。

ここがフル稼働する様子を想像するだけでワクワクします。

 

 

そして最後は、お待ちかねのテイスティング。

 

 

 

 

 

まずは勝沼甲州の、シュールリーとかもしの飲み比べから。

  1. 勝沼甲州シュールリー 2022

品種:甲州100%

  1. 勝沼甲州かもし 2023

品種:甲州100%

シュールリーの方には適熟の甲州、かもしの方には完熟の甲州を使用しているそう。かもしの期間は約1週間。それによって、このオレンジの色合いになります。

今のようにオレンジワインが流行る前から、かもしのワインを造ってきた、あさや葡萄酒。

「シュールリーの方はお漬物との相性が抜群、かもしの方は鶏肉や豚肉などの火を通したお料理や、醤油や味噌などの発酵調味料を使ったもの全般と合いますよ」という話を聞き、どんどんお腹が空いてきます(笑)

 

 

 

 

 

 

続いて、赤ワイン2種類。

2019年のマスカット・ベーリーAとブラッククイーンを飲み比べ。

  1. 麻屋ルージュ 2019

品種:マスカット・ベーリーA 100%

 

完熟したマスカット・ベーリーAだけを使用し、一部は全房で発酵。複雑味や余韻もしっかりある1杯。

  1. 麻屋限定醸造ブラッククイーン2019

品種:ブラッククイーン100%(自社管理畑)

 

酸の高さを生かし、温暖化に備えて、植えたというブラッククイーン。土っぽいさやスパイシーなニュアンスを感じる赤ワイン。

 

  1. 麻屋濃厚古酒

品種:甲州

最後の1杯は甲州で造ったワインにブランデーを加えた酒精強化ワイン。アルコール度数は18度。癒される味わいの甘口ワインを〆にいただき、これにてテイスティングは終了。

 

 

 

 

 

 

最後にASAYAの「A」ポーズで記念写真を撮り、ワイナリーを後にしました。雨宮さん、清水さん、素晴らしいご案内をありがとうございました!!

Author

松島千冬

Matsushima Chifuyu

  • 日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート・エクセレンス
  • WSET® Level 3 Award in Wines and Spirits
  • 日本ワインマスター(日本ワイン検定1級)
  • 日本ワイン検定試験対策講座講師
  • チーズプロフェッショナル協会認定チーズプロフェッショナル
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